キレイラインとインビザラインの違いについて
2023-11-06 16:37
日置矯正歯科
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インビザライン

歯並びに悩みがある人にとって、歯列矯正は悩みを解決する方法のひとつです。しかし矯正をしたいと考えながら、なかなか治療に踏み切れない人もいるのではないでしょうか。できれば矯正器具が目立たないマウスピース矯正がしたいと思っている人もいるでしょう。
歯並びの矯正に関して、「キレイライン」や「インビザライン」というマウスピース矯正があることを耳にしたり、SNSの広告で目にしたりする機会も多くなりました。ただ詳しい説明を聞いたことがなければ、違いがよくわからないかもしれません。
この記事では両者の違いを具体的に説明するとともに、事前に知っておきたい注意点も詳しく解説しますので、どの治療方法にするのか判断するための参考にしてください。

マウスピース矯正とは
マウスピース矯正は透明のマウスピースを装着して歯科矯正を行う治療です。歯の動きに合わせてマウスピースを替えつつ、歯並びを整えていきます。従来のワイヤーを用いる矯正治療とは違い、透明のマウスピースは見た目に矯正していることがわかりにくく目立ちません。
ワイヤーを用いる矯正に比べて口腔内の清潔を保ちやすく、治療中同時にホワイトニングをすることも可能です。着脱が自分でできるところもメリットですが、その分、紛失や破損のリスクがあります。自分で着脱できることで、指示された装着時間を守れないという人も少なからずいて、計画通りの効果が出ずに治療期間が長引くリスクもあります。
マウスピース矯正には「キレイライン」や「インビザライン(マウスピース型矯正装置)」など複数の方法があるため、まずはそれぞれの特徴を詳しく説明します。

キレイラインの特徴
キレイラインで対応できる歯並びの例としては、ガタガタの歯並びや出っ歯、すきっ歯などが挙げられます。かみ合わせも考慮して治療が行われますが、目につきやすい上下6本ずつの前歯12本を重点的に動かす矯正の方法であり、どちらかといえば見た目重視の治療です。
キレイラインで矯正ができるかどうかは歯並びの状態によります。キレイラインでは、抜歯や歯の側面を削るIPRという治療は基本的に含まれていないため、奥歯を大きく動かさなければならないケースは対応できないこともあります。ただしクリニックが対応している場合は、追加治療として別料金で対応してもらうことが可能です。
歯並びの状態にもよりますが、キレイラインではどのくらい歯並びをきれいにしたいのかという患者自身の希望によって、治療完了を自分で決められます。

インビザラインの特徴
インビザラインはマウスピース矯正と呼ばれる治療のなかでも、アメリカの「アライン・テクノロジー社」が作製するマウスピース型矯正装置を用いて行うところが大きな特徴です。治療は歯科医師の治療計画に基づいて行われ、2020年10月時点ではすでに100ヵ国以上の国で900万人以上が治療を受けています。
歯型のデータを取るのは従来のように歯科材料を用いるのではなく、レントゲン写真や口腔内写真、光学スキャナなどのデータを用いて行います。最新のデジタル技術を駆使して作製されるマウスピースは再現性が高く、手作業のように歯科技工士の腕によって仕上がりにバラつきが出ることもありません。
対応できる歯並びはキレイラインと大きな違いはありませんが、見た目だけではなく奥歯も含めたかみ合わせまで重視します。インビザラインのなかでも「インビザライン・ライトパッケージ」は、主に7ヵ月程度(14ステージ以内)で治療が完了するケースが対象です。

キレイラインとインビザラインの違い
キレイラインとインビザラインはともに透明のマウスピースを用いて歯の矯正を行う方法として共通するところがありますが、全く同じものではありません。ここからは両者の違いについて、ポイントを7つ挙げて詳しく紹介します。

対応できる歯並びと適用範囲
キレイラインでは八重歯やガタガタの歯並び、出っ歯やすきっ歯、受け口などの歯並びに対応しています。前歯が閉じない、中心のズレ、かみ合わせが深いなどのケースにも対応していますが、治療の適用範囲は前歯の12本だけです。主に軽度のケースを対象とし、奥歯も含めて動かす必要がある場合はキレイラインでは対応できません。
インビザラインで対応できる歯並びもキレイラインとほぼ同じですが、奥歯を含む全体を動かす必要があるケースも適用範囲です。見た目をきれいに整えることができるのはもちろんですが、抜歯を伴う症例にも対応し、奥歯も含めたかみ合わせも改善できます。
同じインビザラインでも複数の治療方法があります。なかでも「インビザライン・ライトパッケージ」は7ヵ月以内(14ステージ以内)に治療が完了するような症例が対象です。たとえば歯並びの凹凸が軽度の症例や動かしたい歯が1本だけなどの場合、後戻り矯正にも適しています。
「インビザライン・コンプリヘンシブパッケージ」は抜歯が必要なケースも含めて適用範囲が広く、フルで矯正治療ができる方法です。より重度の症例にも対応することができ、奥歯も含む全体的な矯正が必要な症例に向いています。

治療内容
キレイラインもインビザラインも口腔内の状況をもとに、「アライナー」と呼ばれる透明のマウスピースを作製して歯に装着するのは同じです。
キレイラインはハードとソフトの2種類作製して交互に装着します。前歯の12本だけが対象であるため、それ以外の歯は動かないように作るのが特徴です。矯正中は定期的に歯型を採取し、歯科技工士がその都度新しいアライナーを作製します。
インビザラインは一度の歯型採取で矯正完了までの段階をシミュレーションし、段階ごとのアライナーを矯正開始時にすべて作製しておく点がキレイラインと異なる点です。
歯をきれい並べるためのスペースが足りないケースでは、歯列を頬側に移動させる「拡大床」を使った治療を行うことがあります。医師が必要と判断した際に併用をすすめられることがありますが、すべての治療で必ず必要なものではありません。
インビザラインでは歯の表面に「アタッチメント」という突起物を取り付け、アライナーと歯をしっかり固定させることがあります。取り付け方によってさまざまな力を加え、歯を効率的に動かすことが可能です。キレイラインでも追加治療として必要に応じて取り入れられることがあります。

費用の目安
キレイラインの矯正を受ける際、初回費用の目安は2万円、2回目以降はマウスピース2組の作製代として4万円がかかります。トータルの費用は治療の程度や回数によって異なりますが、目安としては軽度ならば税込10〜15万円、軽度〜中度で15〜20万円、中度以上は20〜30万円程度です。
矯正治療に加えて虫歯治療を同時進行で行う場合や、抜歯を伴う治療、ワイヤー矯正と併用する場合は別途費用がかかります。金額はクリニックによって異なるため確認しましょう。
自由診療として行われるインビザラインの費用は、検査料や診断料、毎月の処置料なども含めてクリニックによってかなり幅があります。初回のカウンセリングは無料のところが多いため、治療方針や治療の内容、費用について詳しく知りたいときはクリニックに相談してみましょう。

治療期間
キレイラインの治療期間は5ヵ月〜1年3ヵ月が目安です。インビザラインの方が一般的に治療期間は長く2〜3年程度かかりますが、インビザラインのなかでも軽度の症例向けの「ライトパッケージ」であれば、数ヵ月〜1年未満で治療が完了します。
ただし歯並びの状態や、どの程度まで歯並びを改善したいのかという希望は人それぞれ違うため、治療期間には個人差もあります。

通院間隔・歯形採取のタイミング
キレイラインは初回にまず1回目の歯型採取を行い、約3週間後にマウスピースを受け取ります。マウスピースを3週間装着したあと2回目の歯型採取を行います。動いた歯に合わせてその都度歯型の採取を行い、マウスピースを作製するというサイクルです。
通院頻度は歯の動き具合や追加治療を行っているかどうかで異なりますが、目安としては都度払いの場合で1ヵ月半(45日)に2度、コース払いの場合は3カ月に2度です。
インビザラインの歯型採取は最初の1度だけです。採取した歯型は3Dデータ化され、緻密なシミュレーションのもと、アメリカにあるアライン社の工場で治療完了までのマウスピースを一度に作製します。担当医の治療計画に基づいて治療が行われ、通院の間隔は2〜3ヵ月に1度です。

開始可能な年齢
成長途中の子どもは、まだ前歯の歯根が完成されていません。そのため、通常のキレイラインの治療ができる対象年齢は男性が16歳以上、女性は14歳以上です。対象年齢に近い場合、歯根が完成していれば治療を開始できますが、まだの場合はもう少し経過観察をしてからになります。
それに対し、インビザラインは永久歯が生えそろう第2期治療と呼ばれる時期だけではなく、乳歯と永久歯が混在する第1期治療の時期(6〜7歳)でも可能です。

インビザラインとキレイラインどちらがおすすめ?
キレイラインは前歯の12本を動かすのがメインの治療方法であるため、奥歯のかみ合わせを治療することはできません。抜歯を伴い大きく奥歯を動かす必要があるケースもできない可能性があります。また治療回数があらかじめ決まっているため、十分歯が動く前に矯正治療が終了してしまう場合は追加治療が必要になります。
以上のようなキレイラインの特徴から、奥歯も一緒に矯正しなければ歯並びがきれいにならない場合や、重度の症例の場合はインビザラインがおすすめです。頻繁に通院することが負担になる人にとっては、通院間隔が長いこともメリットになります。

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